今年で22回目となる十勝教育研究所研究発表大会を,約130名の先生方にご参加いただき,盛会裏に終えることができました。今年度は,全体会で聞いた五つの発表から,興味をもった二つを選び参加する,ブース交流型の研究協議を行いました。各ブースでは,効果と取り組みやすさを視点にした座標軸シート上で付せんを動かし,参加者の皆様が主体的に研究協議を進めていました。本大会にご協力,ご参加いただきました皆様に,心より感謝とお礼を申し上げます。

全体会
参加者の皆様が同じ意識をもってスタートすることで,より充実した研究の場になると考え,はじめに本研究発表大会の流れや研究協議のテーマについて説明しました。その後,共同研究・協力員研究について発表しました。
共同研究については,理論提案の後,小学校2本・中学校1本の授業実践を紹介しました。授業実践には,多面的・多角的に考える力を育む研究として,対話的な学びにおける思考を深める学習過程や手立ての工夫を取り入れました。
協力員研究についても,理論提案の後,小学校・中学校1本ずつの授業実践を紹介しました。実践では子どもたちが自己実現を図ろうとする特別活動を目指し,見通しと振り返りのある活動を通して意思決定する学級活動を目指しました。
参加者アンケートでは,
「理論提案がわかりやすく,その後の交流でどのブースに参加するかを考える上での視点となりました。後のブース交流が楽しみになりました。」
「複数の授業実践を拝見できてよかったです。興味をもった内容を詳しく見られる形は,今後も続けていただきたいです。」
など全体会が,ブースを選択するための情報収集の機会として効果的だったという声を,たくさんいただきました。
ブース交流
ブースでは,授業実践の詳細を聞きながら,付せんに「明日からの授業づくりに生かせる」視点や手立てのキーワードのみを記入し,グループで座標軸シートに貼り付けながら補足説明を加え,お互いの考えを深め合う熱心な協議が続きました。まとめの方法は,話合いを続けたり,他グループの座標軸シートについて質問したり,写真を撮って記録したりするなど,参加者自身が選択するスタイルとしました。
参加者アンケートでは,「意見交流をすることで,視野を広げることができたので『ブース交流』形式はよかったです。『効果と取り組みやすさ』という軸が,『明日からの授業づくり』というテーマに合っていました。」など,ブース交流での充実感が伝わってくるメッセージをいただきました。